ギマランエス台地Chapada dos Guimarães (Guimarães Tableland) |
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ギマランエス台地(シャパーダ・ドス・ギマランエス)は、マトグロッソ州の州都クイアバ市の北東にあり、北西―南東方向に 70㎞ ほど続く細長いシャパーダである。 マトグロッソ州南東部には、東西に 300㎞ ほどにわたって、ギマランエス高原*1)という堆積岩地域が広がるが、ギマランエス台地はその最西部に位置している。
ギマランエス台地の南西側、クイアバの低地に向かって、この写真のような急崖が連なっている。 急崖の頂の標高は約 700m、崖の高さは 300mほどある。 この垂直な崖をつくるのは中生代ジュラ紀~白亜紀(1.3 億~1.5 億年前)の硬い砂岩層(ボツカツ層)である。 この地層は、崖と反対の北東方向に3~4度で傾斜し、地表もそれと同様、北東へ少しずつ低くなって行く。 そのため、ギマランエス台地の北東側には明瞭な崖がなく、ケスタの背面のようなゆるかな斜面がつづいている。 したがって、この写真の急崖も、ケスタの崖と言うのが正しいかもしれない。
ギマランエス台地西部の 328 平方km はシャパーダ・ドス・ギマランエス国立公園に指定されている。 崖の上からクイアバの低地も見下ろすすばらしい展望をはじめ、砂岩層が削られてできた峡谷や滝、奇岩、洞窟など景勝地が多い。 写真中央に小さく見える建物はサルガデイラ複合観光施設。豊富な水に恵まれた小川や滝での河水浴のほか、キャンプ場、レストラン、遊歩道などが利用できる。 この施設があるクイアバからの道路沿いを除き*2)、崖下の低地一帯も国立公園に含まれ、豊かな緑が保護されている。
*1) ギマランエス高原(Planalto dos Guimarães)は、多くの樹枝状の小谷に刻まれて分離した標高 600m 前後の台地(シャパーダ)の集まりである。
マトグロッソ州西部に広がるパレシス台地(シャパーダ・ドス・パレシス)などとともに、広大なマトグロッソ高原を構成している(地図参照)。
*2) ブラジルの国立公園は自然保護が第一目的で、原則として人の居住は認めていない。したがって、このような観光施設や台地上にあるシャパーダ・ドス・ギマランエス市の市街地なども、国立公園の範囲外である。
2003年8月11日撮影 カメラの位置 (緯度,経度):-15 22 3.20, -55 50 50.73 (Google Map) 撮影方向:北から時計回り 56°
PanoraGeo-No.9
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