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アタカマ砂漠・ アタカマ高地 19 BACK⏎ ⇒NEXT 直前のページに戻る |
チリのアタカマ砂漠南縁部で、植物が疎らに生えた砂漠がひろがるノルテチコ(小北部)
地方の都市バエナル(バジェナル)のオアシスをつくるワスコ川である。写真右の裸の斜面は、この川がつくった
下位の河岸段丘の段丘崖で、この川にはこれを含めて3段の河岸段丘がある。
この川は、アンデス山脈の分水界に連なる標高5000~6000m級の山々の雪解け水を集めて流れ下り、
下流の砂漠を潤す外来河川である。この地方の北、アタカマ砂漠核心地域があるノルテグランデ(大北部)
地方では、アンデス山脈の高所(アタカマ高地)での降水量がきわめて少なく、雨や雪解け水は
内陸流域(内部流域)の塩地にたまって蒸発してしまい、山麓のアタカマ砂漠には達しない。
これに対してノルテチコ地方のアンデスには、内陸流域や塩地がなく、降った雨や雪解け水は
下流の砂漠に流れ出して外来河川となる。では、ノルテチコのアンデスには、なぜ内陸流域や塩地がないのか?
ひとつは最近活動した火山がなく、堰止めなどによって閉じた盆地(内陸流域)ができる可能性が低いこと、
もう一つは、降水量が若干多く、閉じた盆地があっても水があふれ出し、
あふれた川の侵食によって、長い間には、閉じた盆地はなくなってしまうこと、
このいずれか、あるいは両方が原因であろう。
2003年9月2日撮影 カメラの位置 (緯度,経度):-28 34 52.95, -70 45 45.37 (Google Map) 撮影方向:北から時計回り 154° |
PanoraGeo-No.429 | 直前のページに戻る BACK⏎ このテーマ 19/20 ⇒NEXT |