平たいドーム状の岩山、パイマテウスの丘Lajedo de Pai Mateus, a flat domed rocky mountain |
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テーマ 37 ユニークな山と丘熱帯の地学(2) 17 BACK⏎ ⇒NEXT 直前のページに戻る カバセイラスの気温と降水量*1) |
ブラジル北東部地方内陸の熱帯半乾燥気候(ケッペンの高温ステップ気候 BSh)地域にあり、ブラジルでもっとも乾燥した都市といわれるパライバ州カバセイラス市(右に気候表あり)の近郊にあるパイマテウスの丘(Lajedo de Pai Mateus)で、ブラジルではこのように扁平なドーム状の巨大な岩山をラジェード(Lajedo)とよんでいる。 気候地形学の第一人者ビューデルはこのような地形をシールドインゼルベルク(shield inserberg、楯状島状丘)とよんだ*2)。 ボルンハルトのでき始めに、頂部が地表に現れた平たい岩体(参考図:ボルンハルトの形成と崩壊の図B)で、もし、湿潤気候が続いて岩盤の深層風化と地表の低下が進めばボルンハルトになり得たが、乾燥気候に なったために成長が止まった、いわば、出来損ないのボルンハルトである。 かつて、この岩山を覆う風化層が存在していたことは、岩山の上に散在する大きな丸い岩塊(巨礫、boulder)が証明している。 この岩塊は風化層の中にあったコアストーンだからである。
*1)Climate-data.org の climate model 1982-2012年 による。
*2)Büdel, J. (1977):Climatic Geomorphology. fig.40,41,写真39.
2006年3月8日撮影 カメラの位置 (緯度,経度):-7 23 16.30, -36 18 8.71 (Google Map) 撮影方向:北から時計回り 42°
PanoraGeo-No.53 🔍拡大