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ぼくとわたしの 富士登山 13 BACK⏎ ⇒NEXT 直前のページに戻る |
富士山の火口には、垂直な崖で囲まれ 200m 以上も落ち込んだ大内院と呼ばれる
凹地の縁に、棚のようにへばりついた平坦な火口棚がある。火口南部の第一火口棚と北西部の
第二火口棚があり、この写真中央部の平らなところは後者である。右端に大内院の一部が見える。遠方のなだらかな
峰が八神峰のひとつ久須志岳(3725m)で、その右のふもとに、これから向かう吉田口/須走口登山道の
頂上にある久須志神社や山小屋が小さく見える。第二火口棚は火山活動時に、火口を満たしていた溶岩湖*1)
(マグマの湖)が冷え固まってできた平地の一部が残ったものである。この火口棚の溶岩湖は
今から2500 年くらい前のものらしい。 食後の運動は崩れてきた土砂に埋もれたいわゆる万年雪を掘り出して遊ぶ。国土地理院の地図で 万年雪として表記されるのは、残雪のうちで「9月のときに 50 メートル× 50 メートル以上のあるもの*2)」とのこと。 富士山火口の万年雪は大内院の中の北向き~東向き斜面に多いが、お鉢巡りの近くでアクセスが容易なのは第二火口棚南西のこの場所くらいしかない。 ここは剣ヶ峰から北に延びる尾根の陰になって日当たりが悪いところである (富士山頂上部の地形図参照)。 *1)溶岩湖を認定した文献としては 産業技術総合研究所(2016)富士火山地質図の解説および 安井真也ほか(2003)などがある。 *2) 国土地理院 HP 1979年8月3日撮影 カメラの位置 (緯度,経度):+35 21 49.58, +138 43 41.46 (Google Map) 撮影方向:北から時計回り 58° |
PanoraGeo-No.625 | 直前のページに戻る BACK⏎ このテーマ 13/17 ⇒NEXT |