Pyroclastic fall deposits released by the eruption on the southwest flank of Mt. Oyama

雄山の南西山腹の噴火で放出された降下火山砕屑物

Pyroclastic fall deposits released by the eruption on the southwest flank of Mt. Oyama

randum


 テーマ 14

三宅島1983年噴火
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 三宅島雄山火山の1983年噴火は、10月3日、15 時 23 分ごろ、雄山南西中腹 450m 付近の割れ目噴火からから始まった。 割れ目は北東-南東方向に次第に伸びて行き、最終的には 4.5km ほどになった。 大半のマグマは、割れ目から噴水あるいはカーテンのような形で噴出(溶岩噴泉)し、溶岩流となって西方へ流下した。 しかしマグマの一部は、列状に並ぶ多数の小火口から飛沫状に噴出(ストロンボリ式噴火)し、おもに火山礫からなる火山砕屑物(火砕物)を周辺に降り注いだ。 写真で道路脇の崖に見られるのは、そのように堆積した降下火山砕屑物である。 赤場暁のように、砕屑物は高温酸化を受けて赤くなっているが、比較的早く冷却した地表部は、スコリア本来の黒っぽい色である。
 斜面には、熱い火砕物で根元を焼かれて倒れた無数の木の幹が転がっている。 火砕物供給源の小噴火口群はこの写真の左前方にあり、そこから噴出した火山礫が正面の丘を厚く覆っている。 そのように火砕物が厚いところでは、樹木が埋没・消失してしまい、何も残っていない。 一方、写真右端のように、火口から離れていて火砕物が薄いところの樹木は生き残っている。 倒木が目立つのはその中間で、火砕物がほどほどに堆積したところである。

1990年11月3日撮影  カメラの位置 (緯度,経度):+34 3 40.79 +139 30 3.64 (Google Map)  撮影方向:北から時計回り 38°

PanoraGeo-No.745   拡大

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