randum
アタカマ砂漠・ アタカマ高地 1 BACK⏎ ⇒NEXT 直前のページに戻る アタカマ砂漠とその核心地域 |
アタカマ砂漠は、チリ北部の太平洋とアンデス山脈の間にあり、ペルー国境付近の
南緯18度から南緯30度あたりまで、南北約1300㎞つづき、東西の幅はもっとも広いところで150㎞
前後である。ただし、この範囲のみが砂漠なのではない。東に接するアンデス山脈の高所も砂漠であり、
北に接するペルーの海岸部も砂漠である。
アタカマ砂漠の核心地域(ほぼ、南緯22度から27度まで)は、世界でもっとも雨の少ないところといわれ、
この写真のような青空の下に無植生の山地や平原がひろがっている。
しかし、この写真には、雨が少ないことと矛盾するような景観が目立つ。
ひとつは、砂漠ワニス(参照1
or 参照2)で黒っぽくなった山の斜面に刻まれた無数の白い筋。
大雨の際に斜面を流れ下る水の流れが刻んだ浅い溝、すなわちガリーである。20~30年に一度くらいある
大雨の産物であろう。ここに近いアントファガスタの降雨記録では、最近の大雨は1991年6月17日の
降水量14.1mm1)で、この時には、同市の裏山で土石流や山崩れが発生したという。
また、この写真の山をやや深く刻んだ谷とその出口にできた扇状地も流水がつくった地形である。
このように規模の大きな地形は、現在のような雨の少ない気候下でできるものではなく、
おそらく1万年以上前の氷期に、ここでも雨が多かった状況でできたものであろう。 1) Direccion Meteorologica de Chile (2001) :Estadistica Climatologia Tomo I, p.164 2003年9月3日撮影 カメラの位置 (緯度,経度):-24 13 14.05, -70 6 46.07 (Google Map) 撮影方向:北から時計回り 207° |
PanoraGeo-No.420 | 直前のページに戻る BACK⏎ このテーマ 1/20 ⇒NEXT |